どうも、porukaです。
今回は、gccについて解説していきます。
目次
1.gccとは
2.使い方
3.gccのオプション 一覧
4.gccのコマンド(具体例)
5.まとめ
1.gccとは
gccというのは、プログラミングを実行する時に必要なコンパイラの一つです。
コンパイラというのは、人間の書いたソースコードをコンピューターが読み取れるような状態にするプログラムのことです。また、コンパイラを使ってコンピューターが読み取れる状態にする過程のことをコンパイルと言います。
gccは、GNU Compiler Collection の略であり、これは、オープンソースとして公開されています。最初は、C言語から始まり、今では、C++、Objective-Cなどの言語にも幅広く対応しています。
現在では、Unix系OS、Windows(一部)に対応した形でMinGWというAPIが一般公開されています。
2.使い方
Mac
Macでは、Xcodeのインストールすることによって、gccコマンドもインストールされて自由に使えるようになります。
Windows
Windowsでは、gccを使う場合は、先ほど紹介した、MinGWをインストールする方法があります。
また、Xcodeのような統合開発環境である、Visual Studioをインストールすることでもコンパイラを導入することができます。
3.gccオプション一覧
gccの主なコマンドについて紹介していきます。
・ -g
コンパイルやリンク時にデバッグ情報を追加する。
・ -c
リンク等を使用せず、コンパイルのみを行う。
・ -o
コンパイル結果のファイルである実行ファイルの名前を指定する。
・ -Wall
コンパイル時に、警告も表示するようにする。
・ -lm
算術演算用ライブラリーをリンクする。これにより、sin()、cos()、log()などの算術演算用関数の使用が可能となる。
・ -Ldir
コンパイラがライブラリーを探す場所を指定する。通常の場所にライブラリーがある場合、指定する必要はないが、それ以外の場合は必要となる。
・ -Idir
コンパイラがヘッダーファイルを探す場所を指定する。これも、-Ldirと同様に通常の場所にヘッダーファイルがある場合、指定する必要はないが、それ以外の場合は必要となる。
4.gccのコマンド(具体例)
今回は、C言語におけるgccのコマンドを紹介していきます。基本的に、c++の場合はgccのところをg++に変えることで代用することができます。
・ gcc file.c
file.cをコンパイルとリンクをして、a.outという実行ファイルを作成する。
・gcc file.c file2.c
file.cとfile2.cをコンパイルとリンクをして、a.outという実行ファイルを作成する。
・ gcc -g file.c
file.cをコンパイルとリンクをして、a.outという実行ファイルを作成する。この際、デバッグ情報も付け加えられる。
・ gcc -o file file.c
file.cをコンパイルとリンクをして、fileという名前の実行ファイルを作成する。
・ gcc -c file.c
file.cをコンパイルして、file.oというオブジェクトファイルを作成する。
・ gcc -c file.c file2.c
file.cとfile2.cを別々にコンパイルして、それぞれfile.o、file2.oというオブジェクトファイルを作成する。
・ gcc -o file file.o
file.oをリンクして、fileという名前の実行ファイルを作成する。
・ gcc -g -o file -lm file.o
file.oと算術演算用ライブラリをリンクして、デバッグ情報を付け加えた上で、fileという名前の実行ファイルを作成する。
~実行ファイルの実行方法~
ファイル名の前に./と打つことにより可能。
実行ファイル名がfileの場合、./file
実行ファイル名をコンパイル時に指定しなかった場合は、./a.out
5.まとめ
これまで、gccについて例も含め解説してきましたが、これの他にもコマンドの打ち方があるので、興味があれば、勉強してみてください。
また、毎回コマンドを打つのは面倒なので、メイクファイルを作成する、という方法もあるので、いずれメイクファイルについても解説したいと思います。